令和4年8月8日(月)14:00~16:00にて,令和4年度第2回全学FD研修会『ピア・サポートを活用した学修者本位の教育の実現』をオンライン開催し,学内外の教職員・学生131名が参加しました。
本学は,令和2年度に文部科学省「知識集約型社会を支える人材育成事業」に採択され,「融合した専門知と鋭敏な飛躍知を持つ社会変革先導人材育成プログラム」の取組を通してSTEAM教育の全学展開を進めています。学生が文系・理系の枠を超えた学びの幅を広げるには,学生同士の学び合いによる学修支援(ピア・サポート)の仕組みが重要になってきています。併せて,『金沢大学未来ビジョン「志」』では「自ら学び・自ら育む」教育環境の整備を目指しています。本FD研修会では,ピア・サポートに関する基礎概念を学ぶとともに,本学における具体的事例を取り上げながら,今後の学修支援の充実に資することを目的に,文部科学省「知識集約型社会を支える人材育成事業」幹事校企画,FD委員会及び教務委員会の共催にて開催されました。
冒頭,森本 章治 理事(教育・高大院接続・大学院改革・情報担当)・副学長より開会挨拶がありました。その後,松下 健 北陸学院大学 人間総合学部 社会学科 准教授より「ピア・サポートの基礎概念とその効用」と題して基調講演があり,ピア・サポートの基本的枠組や具体的な活動内容,さらには,必要なスキル修得のためのトレーニング方法等について説明がありました。続けて,本学における具体的取組から,田中 裕士 大学院自然科学研究科 電子情報科学専攻博士後期課程3年生より「附属図書館における学修支援スタッフ(LiLA)の経験を通して」,中野 正俊 高大接続コア・センター特任助教より「アカデミック・アドバイジングによる学修支援の経験を通して」,山下 貴弘 教学マネジメントセンター特任助教より「先導STEAM人材育成プログラム(KU-STEAM)で目指す学修支援モデル」と題して事例紹介がありました。
後半の意見交換では,林 透 教学マネジメントセンター副センター長・教授によるファシリテートのもと,フロアとの質疑応答,松下先生から本学の事例紹介に対するコメントや問いかけを通して,ピア・サポートを継続的に運用する組織体制,ピア・サポートで得られたノウハウの継承・引継ぎ,さらには,ピア・サポート活動経験の評価と学生自身のキャリアに活かせる仕掛けづくりなどが話題となりました。2時間という短い時間でしたが,コンパクトで中味の濃いFD研修会であったという声が寄せられ,大変有意義な機会となりました。