活動報告

「融合先導知実践演習A(ちょこっとマイプロジェクト)」【2単位】【共通教育・自由履修科目(Q2・集中講義)】を開講しました

 2024年第2クォーターの集中講義において,全学域・学類の学生を対象とした「先導STEAM人材育成プログラム(KU-STEAM)」の一環として,共通教育・自由履修科目「融合先導知実践演習A(ちょこっとマイプロジェクト)」を開講しました。

 この授業は,学域・学類,学年を越えた学生が集い,身の周りの課題や関心をもとにした小さなアクション「ちょこっとマイプロジェクト(通称,ちょこプロ)」を実現する全3回の日程からなる集中講義です。今回の集中講義では,4学域の1年次から3年次までの44名の学生が受講しました。

 またこの授業は,文理融合や分野融合による学びの価値を実感することを目的に,学域・学類,学年を越えた学生同士の相互理解や相互交流を通した学習共同体(ラーニング・コミュニティ)の形成を目標としています。さらに,学生自らが「学びの主体者」であることを認識することを強化しながら,自分自身でテーマを発見し,自らの力でアクション(ちょこプロ)をしてみることを目指し,これらの学習活動を通して,「融合先導知(※1)」に必要とされる融合した専門知(※2)と鋭敏な飛躍知(※3)を修得することの意義や価値を理解し,実践できることを目標としています。

 まず,事前オリエンテーションを開催し,教学マネジメントセンターの山下貴弘特任助教が,授業の概要や評価等に関する説明を行いました。次に,6月22日(土),23日(日)に,同センターの林透教授,山下貴弘特任助教,KU-STEAM学生スタッフを学生サポーターに加え,受講者の自己理解を深め,自らチャレンジしたい実践型のプロジェクトについて計画を考え,受講者同士でもフィードバックを行う,ワークショップ形式で授業を行いました。

 プロジェクトの具体例として, 「ふれあいを学びに!笑顔を増やす町づくりプラン!」「12年ぶりの探検バッグ~今を楽しむ~」「レクリエーションに使えるボードゲームを作ろう」「桜の開花時期を気温以外のデータから探る」「いさどい night tour in KANAZAWA」「AIは人間の感情を理解できるのか~情報化社会に一石を投じる~」「機械音痴がパソコンでおしゃれなBGMをつくってみた」「推理小説の毒物より化学が文学に与える影響を見る」など,様々なプロジェクトが始動しました。

 最終回となる7月27日(土)には,前回の授業から約1ヶ月の期間で実際に行ったアクション(ちょこプロ)についてポスターセッション形式で成果を発表しました。受講者は講師や他の受講者からのフィードバックを通じてプロジェクトの振り返りと学びの内省を行いました。

 この授業の学修成果として,(1)分野の異なる学生と協働し,新しいアイデアを提案することができる(2)自己理解を深めながら,挑戦力や実践力を発揮することができる(3)実践したプロジェクトの結果を評価し,振り返りながら,次なるアクションに繋げることができることを掲げていました。

 受講者からは,「色々な人と沢山話せたのが大変有意義で楽しかった」「普段のGSや専門の講義では得られない学びがあった」「多くのグループワークを通じて自分の考えを見つめ直す良い機会ができた」「他学類の方から受けるフィードバックが自分にはない視点でとても良かった」「学域・学類に問わず普段接触のない様々な背景の人からの意見を自分の中に取り入れて,新たな自己の発見がいくつか得られた」「自分自身の「好き」が周りの人を巻き込んでより良いものに仕上がって行く様子が,他の人たちの発表を聞いてよく分かった」「プロジェクトを通して金沢の伝統産業に触れ,外国の方と話すことができ,グローバル的な考えの一歩を踏み出すことができた」「何をしたらいいか分からないまま参加しましたが、少しずつアクションを通してやりたいことを見つけることができた。」との声が寄せられました。

▲受講者の集合写真
▲学域・学年を越えたグループワークの様子
▲KU-STEAM学生スタッフによるサポート
▲学生自らがチャレンジしたプロジェクト(ちょこっとマイプロジェクト)を発表する様子

 「融合先導知実践演習A(ちょこっとマイプロジェクト)」【2単位】【共通教育・自由履修科目(集中講義)】は,盛況につき2024年度Q4でも開催を予定しています。
 詳しくは,本WEBサイト等でお知らせします。

〇2024年度Q2の募集記事についてはこちら
〇2024年度Q2シラバスについてはこちら
〇2023年度Q4の様子についてはこちら
〇2023年度Q2の様子についてはこちら
〇2022年度Q4の様子についてはこちら
〇2022年度Q2の様子についてはこちら
〇2021年度Q4の様子についてはこちら

※1「融合先導知」…自らの深い専門性を基盤とした広範な教養と文理融合の知識を使って俯瞰的に捉える力を持ち,先導して多様な専門知につなげた課題解決ができること。

※2「融合した専門知」…個々の能力・適性に合った専門的な知識とともに,幅広い分野や考えた方を俯瞰して,自らの判断をまとめ表現できること。

※3「鋭敏な飛躍知」…新しい原理・現象の発見・解明や非連続な技術革新の源泉となる知識を鋭敏に創造できること。

お問い合わせは下記までお願いします。
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金沢大学 教学マネジメントセンター
山下 貴弘(特任助教),林 透(教授)
〒920-1192 石川県金沢市角間町
TEL:076-264-5986
E-mail: ku-steam(a)ml.kanazawa-u.ac.jp
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※(a)は@に置き換えてください。