活動報告

「融合先導知実践演習A(ちょこっとマイプロジェクト)」【2単位】【共通教育・自由履修科目(Q2・集中講義)】を開講しました

 2023年Q2集中講義において,全学域・学類の学生を対象とした「先導STEAM人材育成プログラム(KU-STEAM)」の一環として,共通教育・自由履修科目「融合先導知実践演習A(ちょこっとマイプロジェクト)」を開講しました。

 この授業は,学域・学類,学年を超えた学生が集い,身の周りの課題や関心をもとにした小さなアクション「ちょこっとマイプロジェクト(通称,ちょこプロ)」を実現する全3回の日程からなる集中講義です。毎回好評につき,今回は受講定員を大幅に増やし,授業会場も新たに本学のナノ生命科学研究所で行い,4学域の1年次から3年次までの45名の学生が受講しました。

 またこの授業は,文理融合や分野融合による学びの価値を実感することを目的に,学域・学類,学年を超えた学生同士の相互理解や相互交流を通した学習共同体(ラーニング・コミュニティ)の形成を目標としています。さらに,学生自らが「学びの主体者」であることを認識することを強化しながら,自分自身でテーマを発見し,自らの力でアクション(ちょこプロ)をしてみることを目指し,これらの学習活動を通して,「融合先導知(※1)」に必要とされる融合した専門知(※2)と鋭敏な飛躍知(※3)を修得することの意義や価値を理解し,実践できることを目標としています。

 まず,事前オリエンテーションを開催し,教学マネジメントセンターの林透教授が,授業の概要や評価等に関する説明を行いました。次に,6月17日(土),18日(日)に対面で,教学マネジメントセンターの山下貴弘特任助教が,株式会社mumm代表/マイプロジェクト福井県事務局の村上純一郎氏を講師として招き,KU-STEAM学生スタッフの融合学域先導学類2年の伊藤公登さん,理工学域物質化学類2年の櫻井七海さん,融合学域先導学類2年の艫居美穂子さん,人間社会学域国際学類2年の長野重音さんらを学生サポーターに加え,受講者の自己理解を深め,自らチャレンジしたい実践型のプロジェクトについて計画を考え,受講者同士でもフィードバックを行う,ワークショップ形式で授業を行いました。

 プロジェクトの具体例として, 「スマホなし旅」,「おばあちゃんの知恵って本当?」,「★哲学王★デュエルしようぜ!」,「私で空気読み」,「ただの服好きが服を作る」,「トンビ対策プロジェクト」,「豆腐メンタルの徒然日記」,「ボーリング武者修行」や「未来予想図プロジェクト」など様々なプロジェクトが始動しました。

 最終回となる7月22日(土)には,前回の授業から約1ヶ月の期間で実際に行ったアクション(ちょこプロ)についてポスターセッション形式で成果を発表しました。受講者は講師や他の受講者からのフィードバックを通じてプロジェクトの振り返りと学びの内省を行いました。

 この授業の学修成果として,(1)分野の異なる学生と協働し,新しいアイデアを提案することができる(2)自己理解を深めながら,挑戦力や実践力を発揮することができる(3)実践したプロジェクトの結果を評価し,振り返りながら,次なるアクションに繋げることができるということを掲げていました。受講者からは,「ずっと行動に移したいと思っていたことができ,活動のフィードバックももらえ有意義だった」「他学類の学生とこんなにも深い形で交流し,意見交換をできたことは非常に貴重な機会だった」「自分と向き合うことができ,今やりたいことや,興味あるものに挑戦することが出来た!」「座学では得られない経験値を得ることができた気がする」「相談しやすい環境でのびのびできた」「ひとつの事に熱中することを大学ですると思わなかったから,すごく楽しかった。そして,自分を受け入れてくれる環境があって,嬉しかった」との声が寄せられました。

▲受講者の集合写真
▲全体ファシリテーションの様子(外部講師の村上純一郎氏)
▲全体ファシリテーションの様子(本学の山下貴弘特任助教)
▲学域・学年を超えたグループワークの様子
▲KU-STEAM学生スタッフによるサポート(個別相談)
▲KU-STEAM学生スタッフによるサポート(事例紹介)
▲学生自らがチャレンジしたプロジェクト(ちょこっとマイプロジェクト)を発表する様子
▲ポスターセッション形式でアクションと学びを発表①
▲ポスターセッション形式でアクションと学びを発表②

 「融合先導知実践演習A(ちょこっとマイプロジェクト)」【2単位】【共通教育・自由履修科目(集中講義)】は,盛況につき2023年後期(Q4)でも開催を予定しています。
 詳しくは,本WEBサイト等でお知らせします。

〇2021年度Q4の様子についてはこちら

〇2022年度Q2の様子についてはこちら

〇2022年度Q4の様子についてはこちら

〇2023年度Q2募集記事はこちら

〇2023年度Q2シラバスについてはこちら

※1「融合先導知」…自らの深い専門性を基盤とした広範な教養と文理融合の知識を使って俯瞰的に捉える力を持ち,先導して多様な専門知につなげた課題解決ができること。

※2「融合した専門知」…個々の能力・適性に合った専門的な知識とともに,幅広い分野や考えた方を俯瞰して,自らの判断をまとめ表現できること。

※3「鋭敏な飛躍知」…新しい原理・現象の発見・解明や非連続な技術革新の源泉となる知識を鋭敏に創造できること。

お問い合わせは下記までお願いします。

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金沢大学 教学マネジメントセンター
山下 貴弘(特任助教),林 透(教授)
〒920-1192 石川県金沢市角間町
TEL:076-264-5986
E-mail: ku-steam(a)ml.kanazawa-u.ac.jp
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※(a)は@に置き換えてください。