活動報告

KU-STEAMガクセイ社会科見学を開催しました

▲参加者の集合写真

 2022年11月11日(金),先導STEAM人材育成プログラム(KU-STEAM)の一環として,今年度2回目となるガクセイ社会科見学(バスツアー)を開催し,様々な学域から20名が参加しました。ガクセイ社会科見学は,地域社会を活かした体験や人との交流をとおして,多面的見方が促され,新しい解決策やイノベーションを生み出す一歩となることを目的にしています。今回は,和菓子メーカーの「森八」の専光寺工場を見学してきました。

 工場では,まず,餡を作っているところを見学しました。餡を自社で製造しているお菓子メーカーは県内でも数少なく,とても珍しいそうです。しかも,「森八」ではなんと50種類もの餡を製造しており,お菓子の生地によって餡を変えているそうです!

▲工場見学をしている学生ら

 次に,上生菓子を作る職人の姿を間近で見学しました。森八の上生菓子は職人が一つ一つ手作りしており,2週間に4つほどのペースで新商品に入れ変わっていくというのが驚きです。上生菓子を素早くも丁寧に美しく作っていく過程はまさに職人技でした!

 続いて,落雁や金花糖を作る際に使用する木型も見せていただきました。これらの木型は,山桜を使用していることに加え,木型を作ることのできる職人の減少により,新たに製造することが難しく,とても貴重な物です。鯛の形など,大小様々な木型がずらっと並んでいました。

▲森八の魅力や課題について話す森八の森岡さん(業務統括室取締役室長)

 最後に森岡さん(業務統括室取締役室長)のお話を聞きました。森八の魅力や課題について詳細にお話してくださり,学生からの質問にもお答えいただきました。お話の中で「金沢の菓子文化を守っていく」ことを大事にされているのが印象的でした。

 実際にお菓子を作っているところを見学し,お話を聞いて,餡を自社製造することや,なるべく地元の原材料を使うこと,また,多くのお菓子を丁寧に手作りしていることなどが分かり,想像していた以上にお菓子へのこだわりを感じました。そして,そのこだわりによって森八のお菓子の伝統が受け継がれ,多くの人々に愛されているのだと思いました。

 参加者によると,「多くの新しい知識に触れることができた」「普段知らない和菓子の歴史を知れたことが良かったです。特に黒羊羹やあんこの歴史に興味を持ちました」といった声が寄せられ,盛会のうちに会を終えました。

▲店舗(専光寺工場直営店)の様子

※この記事は,金沢大学人間社会学域総合教育部文系1年の赤羽 諒子さんが作成してくださいました。

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